
隅田川に架かるオレンジ色のシンプルなデザインが特徴の新大橋。江戸時代には20回以上被災し、その後も関東大震災や戦災など数々の苦難を乗り越えてきました。今回はそんなレジェント的存在である新大橋の歴史をたどります。
隅田川で3番目に架けられた橋

新大橋が生まれたのは1694年のこと。隅田川3番目の橋で、「大橋」とよばれた両国橋に続く橋として「新大橋」と名づけられました。江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の生母・桂昌院が、橋が少なく不便を強いられていた江戸市民のために架けられたそうです。
多くの人の命を助けた「お助け橋」

新大橋通りの北西側にある階段を下りたところにある震災避難記念碑。関東大震災では隅田川に架かる橋で唯一炎上を免れ、太平洋戦争の大空襲にも耐え、多くの人の命を助けたことから「お助け橋」と呼ばれた新大橋の由来が細かく記してあります。
歌川広重の晩年の傑作に描かれた新大橋

歌川広重が晩年に描いた傑作「名所江戸百景」の中に「大はしあたけの夕立」として登場している新大橋。降りだした夕立に、傘や蓑をつけて足早に急ぐ人々の姿が描かれたこの作品は、ゴッホに強い印象を与え、ゴッホが模写したことでも有名です。
●新大橋へのアクセス
・東京駅-(JR京浜東北線6分)-淡路町駅-(徒歩2分)-小川町駅-(新宿線5分)-浜町駅-(徒歩6分)-新大橋
・東京駅-(丸ノ内線3分)-御徒町駅-(徒歩4分)-上野御徒町駅-(都営大江戸線7分)-森下駅-(徒歩4分)-新大橋